アカネの一人言。
七月十一日 AM二時
自分は、会話の後に流れる……静寂というクッションが嫌いだ。
どんな言葉のキャッチボールでも、必ず、どこかで休みが必要になってくる。
それが、静寂の空気だ。
それが好きな人間はいるかもしれない。どちらでもないと思うのが、大半だと自分は思う。
その中で、自分はこの静寂が大嫌いだ。
色々なことを考えさせられる。気楽な気持ちが……沈黙に吸い込まれてしまう。
銀の糸に集う人、知っている人、初めて話す人。
それらは、自分のことを……やかましい人間だと思うかもしれない。
だが、自分は怖いのだ。誰の記憶にも、残らないことが……
だから言葉で自分の存在をアピールしないと、不安で不安で、さらに恐怖が背中に乗る。
さらに言うと、自分は酷く不器用だ。これは、背後にも言えることで、お互いに良く似ていると思う。
好きなのに、好きと言えない。何かやりたいことがあっても、素直に実行できない。
そのクセ、自分は黙るという選択を取れない臆病者なのだ。
さて、話を変えよう。
今日も色々な人と話しができた、ロゼさんがいきなり脱団したことには驚いた……仲良くなりたかったな。
雪花さんは、とても可愛い人だと感じた。どこか、奈留と似ているというか……正直、好印象だ。
あんまり絡むことができなかったのが、悔やまれる。
戒一郎は、とても優しい人間だ。自分の過去を少し告げたが、軽く流してくれた。今の自分を認めてくれた。
ああいう人間は、きっと多くの人の心を癒すのだろう。
奈留は……そうだなぁ、相変わらず面白い。ダンボールをあんなに改良できる人間を、自分は他に知らない。
というか……あれは普通にダンボールじゃないだろう(笑)潜入用とか……
草加さんは、一見冷たい人かもしれないが、本当は心の芯で、人を惹きつける。まだ、分析中。
亮さん、彼はとても律儀で、いつも自分の間違いを正してくれる。暴走行為を完結させてくれ、同時に許してくれた……彼に、一番自分は迷惑をかけている。申し訳ないと思う。
閂さん……とても可愛く、同時に博識。それに人気者だ。正直憎むことができない。
にゃー先生。自分が強くなりたいと言ったら、道を示してくれた。それに……本当に男か?
羅刹さんは……………博愛主義者。どうしようもない偽善者。唯我独尊。自分の道を貫く。
ゆえに、他人の介入を、自分の中で線を引いている人間だと、推測している。
彼にとっての特別など、自分だけ……他は皆、愛の対象であり、唯一の個は存在しない。
自分は、彼ともっと話したい。でも……彼はそんなこと、思ってもいないのだろう。
彼に特別はない。そう思う。自分が特別になることも、きっと無い。だから……自分も彼を特別と見ることを、特別と見ることを……止めることができるのだろうか?
知らない。全部知らない。わからない。
寂しい、心が、凍りつきそうだ……まるで、この学園に最初に来た時みたいだ。
理解している。こんなことを嘆いても、誰も助けてくれない。優しい言葉をかけてもくれない!!
そんな甘いことを期待している、そんな自分が何よりも、脆弱なのだ!!
強くなれ、強くあれ!何も望むな!助けを期待するな!!手を差し伸ばされることを待つならば、誰かを助けることを考えろ!逃げるな、立ち向かえ。いい加減に暗い気持ちになるな!!
大体、何を書いているんだ自分は!どうしてこんな落ちこんだ文体を続けている!!
もう……疲れた。何かを期待することに……明るい呪炎・アカネの仮面をもう一度構成するのだ。
誰だって、こんな根暗な人間を、心から慕うことなど、無い。
明るくあれ、誰かに笑顔を与えられるのではなく、笑顔を作る側の人間になれ!
絶対に、これ以上、暗い自分を見せるな。その回数の数だけ、自分は他者に嫌われる。
そんなのは……嫌ですねん!!
(アカネは自室の机に日記を放り出し、そのまま涙を浮かべて、ただベットで涙を堪えながら横になる。その夜、彼女が安息な眠りを得ることは……無かった)
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その重さは、決して軽くなること無く…人と人の触れ合いに連れて…
重くなっていく…故に…残らないはずなどありません……
今まで築きあげた関係、絆そのものは…記憶に刻まれた刻印で…
何よりの証拠ですから…。
貴女は私と違って…自ら求める勇気があります。
それは誇って良いの強さで…私はそれを…
いつも眩しそうに眺めていました…。
弱音を吐くのは罪ではありません…
人である以上…悩み事は必ず訪れます。
…どんなに心が強いの人にも…休憩が必要です…。
その時は…貴女の周りに…手を差し伸べる人達が居ることを…
忘れないで欲しい(微笑
最後に……自分の気持ちと…向き合うこと(ニコ
そうでなければ、大切な人達に迷惑が生じると思った。
でも、それは、自分が勝手に、人との絆を、錘に変えていただけなのではと……奈留の言葉を受けて、そう思ったよ。
求める勇気か……いや、ただ、誰かが困っていたら助けたい。
そう思って自分を見せて、役に立ったら幸いだ。
求める……ようでいて、結局は自分を売っていただけ、なのかもしれない。
頼ること……忘れていたよ。
学園に編入してきた時とは違う。
今の自分には、皆と出会って築いた、優しい刻印があるんだもんね。
それに傷をつけないように配慮することは必要だけれど、完全に忘れちゃ……それこそ最低だね!(笑)
ありがとう、奈留。
アナタと友達になれて、心から嬉しく思う。
心がとても軽くなった気がするよ。
自分の気持ちと向き合うか……できるか、自信ないけれど、頑張ってみようかな(ニッコリ)