多くの人を見た…多くを知った。
何かをしようと努力して、だけれど満足もできなくて、結果に振り回される。
何を私は目指したのだろうか？

敵を倒すこと？…これは違うね。私は臆病者だ。
たぶん、降りかかる火の粉を払おうとしただけ。

誰かを守りたいと願った？これは私が戦った理由の一つ。
奈留と一緒に…奈留を含めた皆を助けたかった。
できれば怪我もして欲しくなかったけれど…私の結社では悲しいことに重傷が多い。
ならばせめて嘆くよりも、彼らの傷が早く癒えることを望もう。

今日も屋上で月見だね…「また会いましたね。私の友達」
月を見上げると、いつもの台詞が口から飛び出した。

死んだ人…生きた人…対峙した人…悲しんだ人…

私はまた何かを学んだのだろうか？
人生とは後悔と苦悩と茨の道の繰り返し…学ぼうとすればするほど、痛みもある。
それは万人に共通することじゃないけれど、私の場合はそう。

でも、私は幸せだと思うんだ。

だって、一緒に居てくれる人がいて、一緒に笑い会える仲間がいて…間違いを正してくれる友達がいて…
涙を受け止めてくれる人もいて、心配してくれる人も居るのだから！！

私は進む。

私のやり方で、他を吸収しながら、私を磨く。
きっとそれも満足する時なんて無い。私は臆病者で馬鹿だ。

だからこそ…………負けないで歩んで行こう。

「それで良いよね？お月さま」（にっこり）