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このブログは、シルバーレインに置いて行動中の「呪炎・アカネ」「明正・捩木」の行動記録を、小説……または一人言を掲載する為の場所であります。サブである「ベルス・ペルシアル」「速水御影」もちょくちょく出てきます。その四人と馬鹿背後の提供でお送りします。
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壊れた価値観
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白い月
今日はいつもよりも、月が大きく見えた。
部屋のベランダから呆然と見る月の美しさに、自分は一つのことを考える。 銀の糸で偶然発した一言「アルカナに自分自身を例えてみよう」 それで、自分は迷わずに「月」だと言った。 アルカナに何か知識があったわけでもない。 占って貰ったことも一回も経験がなかった。 だがしかし、アルカナの「月」が示す物は「二面性」らしい。他にも背徳などが上げられるらしいが…… 自分は、その言葉に大きく衝撃を受けた。 「ねぇ?お月様。アナタはどう思う?アナタと自分は……似ているのかな?」 冷蔵庫から冷たい飲み物を取り出して、またベランダで月を見る。 自分は仮面を持っている「明るい自分」という仮面を……だが、それが仮面なのかどうか…… 最近は変化を感じている。 「もう。仮面にする必要は、無いのかもしれない」 「自分」も本性である「私」も、一つの「呪炎アカネ」であることには変わりない。 「決めた。仮面、少しずつ、壊してみるか…」 自分と私を融合させる挑戦を、私は決意した。美しい月の下、その日は心地良く眠りにつく。
明正捩木と呪炎アカネ
せんべいと奈留の部屋…その一
青い空。
澄み切った蒼海の空を眺めながら、呪炎アカネは大きなビニール袋を下げ、簡素な住宅地の中を軽い足取りで歩く。 何度も通いなれたと実感できるようになった、その道を歩くたびに、彼女は……とある一人の少女のことを思い出してしまう。 普段、暑さが引かない昼間にアカネが率先した行動を取ることは珍しい。基本的に外出を好む彼女であったとしても、真夏に近づいた強い太陽の光には自然と嫌悪感を抱いてしまうのだ。 「あづい……あづいですねん」 太陽の光が嫌いなわけではない。むしろ彼女は好きだと答えるだろう。 しかし、この季節だけは、その好き嫌いの方向性も変わってくる。 「ギラギラしやがって……お日様!少しは手加減しろ~!」 そんな悪態をついても、無論……お日様もアカネを哀れに思って沈むことは無い。 そのような思いをしてでも、学校休みの昼間に、彼女が外を動いているのには目的がある。 一人の友達の家にお呼ばれされたからだ。 それも、最近彼女を支えてくれた大親友からのお誘い。 「奈留……待ってて下さいですねん!」 簡素にこの情景を描くならば、呪炎アカネという少女は、瀬川奈留という同級生の家へと遊びに向かう途中だった。 ボロボロのアパート。 瀬川奈留の住居を説明するのに、これ以上の適切な言葉はない。 錆びて交換時期が明らかなドアノブを捻り、アカネは畳の部屋へと足を進める。 合鍵は前に奈留からあずかっていたアカネではあったが、こうして部屋にお邪魔するのに実際、その合鍵は使用しなかった。 「奈留。戸締りくらいはしないと駄目でしょうが……一人暮らしの自覚ゼロですねん」 アカネは呆れた様子で部屋にあるテーブルにビニール袋を乗せると、そのまま床に腰を下ろす。 こんな狭い部屋では探しようも無い。 奈留は一体どこに出かけたのだろう? 前もってアカネが来ることを知っていた彼女だ。てっきり部屋で待っているものだとばかり思っていたが、部屋についてみるとご覧のとおり。 誰も居ない、静かでどこか寂しい空間が広がっていた。 奈留は前に部屋で猫を飼っていることもアカネに話していたが、その飼い猫の姿もなく。 ただただ、外を車が通る音だけが、流れては消えている。 何もすることも無く、お茶を淹れて、しばし彼女の帰りを待つことにした。 急須から湯のみにお茶を注ぐと、自然とアカネの心も静かに落ち着く。 「アカネ?もう来てる?」 そうして一息。そうする頃には奈留も帰宅し……二人の和やかな時間が始まった。
信じられない事態が起きた。
とても、自分としては…大事件が起きた。 単純に言うと、彼氏ができた。うん、ここまでは普通の、めでたい話なのだが… 問題は、その相手が大嫌いな羅刹さんだということ。 それ以上に大好きでもあるが、ここは素直に毎回なれない自分がいる。 最初は怖くて、真っ直ぐに自分を貫く彼が眩しくて、同時に怖かったし、何より彼が「特別な人に向ける愛」を持っていないことに気がついていた。 たとえ告白しても、自分は一生彼の特別にはなれない。そんなことは理解できていた。 だけど、彼は言った。 雄の蜘蛛は、自分の子供を産んでくれる雌の蜘蛛に、その身を捧げると…… それは彼には当てはまらない。この言葉も、意味はない。 だけど、その言葉を聞いた瞬間。一気に自分の中で考え方が、音を出して変わった。 自分は、彼にとっての一番になりたい。だけど、それ以上に、自分自身が羅刹さんを一番にしたいのだと…… 彼が多くの人に愛を与える存在ならば、逆に自分はそれ以上の愛を羅刹さんに与えてあげたい。 相手の気持ちを考えない自分よがりな考え、それでいて、羅刹さんと同じ、他者に愛を与える考え。 でも、それでも良いと思えるようになった。 他人を気にしてばかりだった自分が、相手を考えずに愛を与える存在になりたいなんて、自分で自分が疑わしくなる。 でも、とても気分がスッキリしていて、なんて心地良いんだろう。 大嫌いで、大好きな彼を思うと、自分の存在が小さく見えてしまう。 少しでも、自分は成長できたのかな?羅刹さんに、居て欲しいと想われる存在になるのは、無理かもしれない。 でも……それでも、自分が彼のことを好きなのは、変わらないのだ。 どうすれば良いんだろう?…………いや、今までと同じで良いか。 だって、羅刹さんは、そういう人なんだから(ニコリ) | カレンダー
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プロフィール
HN:
呪炎
性別:
非公開
趣味:
世界鑑賞と小説書き
自己紹介:
Sであり同時にMでもある。
属性としては「SM」でも極端にアレなのは勘弁だね。 ソフトが一番でしょう?え?どうでも良いの? あっ…そう?(///) 人の心とはとても美しく醜いと日頃から考え、他人の意見を吸収しながら、常に流されないように努力しているつもり。 自分のキャラである「アカネと捩木」を苛めるのも大好き。 苛められるのも好き。 だが、他の皆から構ってもらうことは、何よりも幸福を感じるウサギのような人間。 月がとても好きだ。 マイ箸はいつもウサギプリントの物を使うピンポイントなポリシーを持つ変態紳士。 紳士ならば、全力で女性を愛し尊重せよ!!美しき男達を尊重し、彼らの美しさを称えよ! ここまで書いて思った。俺は最低人間であると!! ブログ内検索
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